ラヴシークレットスクール ~消し去れない恋心の行方



すぐさま、LINEの画面を開く。


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= この前はどうも。         = 
= 美咲はどうにかこのまま産科医師を = 
= 目指す気になったみたいです。   = 
= とりあえずご報告まで。      =  
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『美咲もどうにかなったみたいだな。』


高島の同級生で同じバレー部員だった美咲。
どういう縁なのか、美咲は現在、日詠が従事している病院の同じ産婦人科で研修医として勉強している。

伶菜さんと日詠が浜松のホテルのチャペルにてふたりだけで密かに結婚の誓いをしたちょうどその頃。
美咲が産婦人科医師を目指すのをやめたいと病院内で騒ぎになったと人づてに耳にしたっけ。

高島と浜名湖から自宅方向に戻る途中にスマートフォンにかかってきた際にそれを聴いた俺。
翌朝、伶菜さんと一緒にいた日詠にそれを伝え、一足早く彼だけを名古屋へひとりで戻らせた。
その後を追うように伶菜さんを車で名古屋まで送り届けた俺。


『美咲もいい方向に向いているみたいでとりあえずよかった。』


その時に丁度居合わせた伶菜さんの友人の真里さんと看護師の福本さんと4人でランチを食べに行った際に外した腕時計をその場に忘れて浜松まで帰って来た

翌日、真里さんが名古屋から羽田空港に向かう途中、新幹線を途中下車してウチの学校までそれを届けてきてくれたっけ



その出来事を想い出したことで蘇った。

“腕時計、外さないで下さい。”

“忘れてくるぐらいなら、外さないで。”


『忘れてくるぐらい・・なら・・・か。』


真里さんから腕時計を受け取った後に高島にそう言われたことを。



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