ラヴシークレットスクール ~消し去れない恋心の行方
それでもあたしは
彼の後輩教師という立場を捨てられない
『それでも、今までのように、このまま数学教師である入江先生の後輩でいさせて下さい。』
「・・・・このまま・・か・・・。」
『それもやっぱりダメ・・・・ですか?』
みっともないと自覚していながらも
こうやって彼に食い下がらずにはいられない
教師をしている入江先生のことを
心の底から尊敬しているから
「いや・・・そんなことないよ。・・・頑張ろうな。」
ようやく振り返ってくれた入江先生は
笑ってくれているのにこっちの胸がズキリと痛くなるような
そんな顔をしていた。
それでもあたしは
入江先生との先輩後輩関係を手放すことなんてできなかった。