ラヴシークレットスクール ~消し去れない恋心の行方
この後も入江先生とあたしはこの関係のままで。
彼からは担任教師としてのあり方をすぐ間近で学ばせてもらいながら、文化祭や体育祭、大学見学を兼ねた遠足、マラソン大会などの行事をこなした。
そうやって教師という職業人として本当に充実した日々を送り、
気がつけば2月中旬。
このままいけば
今の2年生の担任達の多くがそのまま3年生に持ち上がる
おそらくあたしも・・・・
だから、このまま集中して業務を遂行して行きたい
そう思っていた矢先だった。
「もしかして高島先生はもう耳にしてます?」
『何を?』
「ちょっと耳をかして下さい。」
あたしのほうに近付いてきて、耳元で囁いた八嶋クンの声で眉をしかめた。
「入江先生がこの春に異動するって噂・・・・」
一瞬で頭が真っ白になった。
あたしは来年度は同じ3年生の担任として入江先生と一緒に学年を持ち上がると思いこんでいたせいで、そんなことなんて考えもしていなかったから。