ラヴシークレットスクール ~消し去れない恋心の行方
∫1:叶わないはずの恋のはじまり
【∫1:叶わないはずの恋のはじまり】
『美咲~。部活はやっぱりバレー部だよね?』
「当たり前でしょ。」
約10年前。
入学して間もない静岡中央高校の1年生だった私。
教師になりたいという夢をぼんやりと抱きながら入学。
中学時代から一緒にバレーボール部で過ごし、医師という夢を真っ直ぐに追いかける美咲理佳と共に。
『見学、いつ行く?』
「今日の放課後。」
『何時からかな?』
「4時。」
キレイな顔立ちしていて
他人とのやりとりは常に冷静沈着
だから中学時代のあだ名はクールドールだった美咲。
家業を継ぐために医師を目指しているだけあって頭脳明晰
バレーでもセッターとしてその能力をあますところなく発揮していた彼女
そんなスゴイ人である彼女と高校でも一緒にバレーができるのはやっぱり嬉しかった
『じゃ~一緒に行』
美咲と話してる時に突然、教室のドアが開く音がした。