ラヴシークレットスクール ~消し去れない恋心の行方
「寝坊なんじゃないですか?大丈夫ですって。そんなに心配しなくても。」
そんな入江先生の心情を読み取っていたのはあたしだけではなく
「入江先生、あと10分しかないですよ。次、何やります?」
美咲にも見抜かれているようだった。
「・・ああ、それじゃ、フォーメーションでもやるか。カゴ、こっち持ってきて。」
ちゃんと指示していたけれど、どこか覇気のない入江先生はいつもよりも声が出ていないまま練習を終えた。
それからしばらくして練習試合の日程確認をし忘れたことに気がついた美咲とあたしは職員室に急ぐ。
職員室のドアを開け、すぐさま確認することができた入江先生。
しかし、その横顔はあまり穏やかそうには見えない。