ラヴシークレットスクール ~消し去れない恋心の行方
Σ2:自分の中での変化
【Σ2:自分の中での変化】
「え~、それでは今年度、我が数学科の仲間入りをしてくれた八嶋雅樹クンの歓迎会を始めたいと思います~」
幹事の高島が元気良く声を上げる。
静まり返る空気。
高島以外は野郎(男)ばかりの数学科
男集団のせいなのか
皆、マイペース
「はい、先生達、拍手、拍手!」
「高島ぁ、乾杯は?」
「ハイハイ、野村先生、もうすぐですよ。拍手が先!はい、拍手~!」
それにもメゲない高島のおかげで
この数学科の雰囲気が変わり始めているような気がする
「はい、皆さん、ありがとうございました!それでは、乾杯の音頭を古川先生お願いします。」
「え~、高島の元気のよさで他の科よりも活気がある数学科ですが、これからは新しく入った八嶋クンもこのノリについて来てくれるといいな~って思っています。」
古川の言う通り、数学科はマイペースなヤツらばかりだけど、他の科よりも元気があって、他の数学科教師達もなんだかんだ言いながらも高島を可愛がっている
「乾杯!」
カチン!
ゴツッ!
カチン!!
「ひゃ~、グラス押しすぎですって!」
「悪い、わるい。」
その証拠。
高島と乾杯をしようとする幾つかのグラス。
「飲んどけよ、高島。」
「嬉しいですケド、あたし、今日幹事なんで。」
「会計の清算なら助けてやるぞ。」
「やったぁ!じゃ、遠慮なく!」
酒が好きな彼女の前に差し出されるビール瓶。
体育会系の彼女らしくさっさとグラスを空にして。
差し出されるビール瓶に自らコップを出す。
嬉しそうに飲み干す。
それを何回か繰り返していて。
さすがにちょっとハイペースなんじゃ
『高島、ちょっと飲みすぎ。』
「だいじょうぶですよぉ~。入江先生も飲みましょ♪」