ラヴシークレットスクール ~消し去れない恋心の行方
もしかして
今、盛り付けたばかりのお皿のほうがよかったという
アピールだったのかな?
とりあえず謝らなきゃ
あたしが盛りつけたお皿のせいで入江先生をトイレに駆け込ませる状況にしてしまったことを
『入江先生、さっきはすみません。』
「謝るな。自分でやったことなんだから。逆にこっちが謝らないといけない」
『・・・?』
入江先生に謝ってもらうようなことが思い当たらなくて、首を傾げていたあたし。
「入江せんせ~い。こっちでも一緒に飲みましょうよ~♪」
楽しそうに盛り上がっている野村先生が遠くから入江先生を呼んだ。
「高島。」
『は、ハイ!!!!』
「気を遣わせちゃってゴメンな。野村が呼んでるみたいだから、行ってくる。」
苦笑いした入江先生はそう言い残し、野村先生達が語り合っている輪の中へ入って行ってしまった。
早速、野村先生からグラスを渡され、ビールを注がれている入江先生。
それに口をつけようとしている姿。
やっぱり心配。
「そんなに心配ですか?入江先生のコト。」
『心配。』
「なんでですか?」
『なんでって、さっきあんな風に・・って八嶋クン?!』
あたしを問い詰めた八嶋クンの表情は
なぜか曇っていた。
さっき
今日の八嶋クンもいつもの彼とは違うと感じたけれど
気のせいかと思ったけど
やっぱりなんか違う
「入江先生と高島先生・・・確か高島先生が高校生の頃から知り合いなんですよね?」
『・・うん。』
「だから数学教師になったんですか?」
『え?』
「入江先生がスキ・・・だからですか?」