お助け部ッ☆

可愛い子なんだから家庭も可愛い、とは限らない。




「なんで!?姫ちゃんの方がハンバーグデカイし!!」

『知りませんよ!っつか大して変わんないから!!』



晩ごはんのハンバーグカレーのハンバーグの大きさに、さっきからずっと文句言ってる翼先輩。


あんたなんでこーゆーことに関してはそこまで器が小さいんだ!!
それでも男か!?



「姫ちゃん交換しよーぜ?」

『やですー。大和先輩はこのカレーを、【はい、姫ちゃんの】って渡してくれたんですー。だからこれはあたしのなんですー』

「大和のバカ!!」

「俺のせいにすんな」



ずっとこのやりとりが続いてる。


みんなあたし達を呆れて……呆れて…?

あれ?驚いて見てる??



『あの…みなさん…?』



あたしの一言に、あたしと翼先輩と大和先輩を除くみなさんが、



「「あ。」」



と、我に返った。



「ふっ普通だ!」



仁が叫んだ。



「普通だねぇ…」



莉央も目をぱちくりさせている。



「さすがバカ」



悪魔がなんかほざいた。



「だって俺の姫香だもん」


竜也も不思議なこと言い出した。



『あの…なんでしょうか?』

「……さすがだな」

「さすがだねぇ♪」

「やっぱバカだわ」

「姫香すごい」



褒められてんだか、けなされてんだか…よくわからん。


ただ翼先輩と大和先輩は、そんなあたしを見て笑っていた。



『なんなの?』

「お前生徒会長に会ってなんとも思わなかったわけ?」



仁が変なこと言い出した。

生徒会長って……



『何言ってんの?生徒会長、翼先輩じゃん』



また沈黙。

あたし、変なこと言った?


「姫はなんとも思わなかったのか?」

『なんともって…あなたにバカと呼ばれとてつもなく傷つきましたよ、私』

「んな話してねぇよ」



めんどくさそうにため息をつく翔平。


じゃあなんの話をしてるのかなー?

わかんないんだけどなー?



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