お助け部ッ☆



「安心しろ、翼。生徒会長の仕事はすでに俺と大和で片づけといた」




ニヤリと笑う悪魔こと翔平。




「何勝手なことしちゃってんの!?」

「勝手じゃねぇよ。副会長サンいたんだし」




くいっと顎で大和を指した。




「大和めっ…」

「アイツまた計算して動いてたな…」




仁と翼先輩が、大和先輩を睨み付ける。


大和先輩はそれに微笑みを返した。



が、その微笑みが、とてつもなく怖かった。




「逃げる理由、なくなっちゃったな」




大和先輩が2人に言った。



「に、逃げるだなんて…な、仁!?」

「俺にふるな!!」




やっぱり焦ってる2人に、翔平が追いうちをかける。



「行く…よな…?」

「「あぅ……」」




まだ頷かない2人に、大和先輩がトドメの一言。




「部長命令!」




お助け部の中で……部長命令は絶対。




「「………はぃ…」」




あたしは莉央の家に行くこと、すごい楽しみにしてた。


でも翌日、仁と翼先輩が行きたくないと言った理由を身をもって体験し、納得するはめになるなんて……



普通、考えないよね。ゼッタイ。




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