お助け部ッ☆



放課後、いっきにテンションが下がってる仁と翼先輩を翔平と大和先輩が引っ張り、あたしたちは莉央の家に向かった。


竜也と莉央と話しながら歩いていると、莉央が一軒の大きな家の前で立ち止まった。




『…あの……ここ?』

「そーだよ♪僕のお家〜」




やべぇ…帰りてぇ…


いかにも純和風で築何十年といった外見の、庭付き瓦屋根の家。

大きな門。

そして、本来なら表札があるはずの場所には縦長の木の板に【山口組】の文字が堂々と掲げられている。






あたしだって、それがどーゆー意味かわかんないほどバカじゃない。



と、願いたい。





ってか間違いないよね。
門前で堂々と名乗っちゃってるもんね。

ほら、ドラマでよく見るじゃん。

多分この門開けたらあたしは地獄を見るな。





聞かなくてもわかっちゃったけど……




『莉央ん家って…?』













「うん、極道♪」




NOーーーーー!!!!!!!!






ごめんね、仁!翼先輩!!



あたしが行きたいとか言ったばっかりにィィィ!!



っつか知ってんなら言えや!!!!





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