お助け部ッ☆



ゆっきーがすんげぇ呆れた顔して見てるよ。

あたし、何か変なこと言った??



そんなことを考えてたとき。



「山口組の女だな」



突然の声に振り向くと、



『ぶ、ブロッコリー!?』

「誰がブロッコリー!?アフロだアフロ!!」



どう見ても頭が黒いブロッコリーなオッサンが立っていた。



「今、山口組の女って?」



ゆっきーの雰囲気が変わった。


なんだ、この緊迫感……



「お前、相沢祐希だろ。一緒に来い。うちの頭がお呼びだ」

『へぇ…ゆっきーっておじさんにも人気なんだぁ……』

「…あんたそれ本気で言ってんなら……とりあえず死んだ方がいいよ」

『重ッ!!ペナルティ重ッ!!』

「っつかお前誰だ?山口組の女は1人って聞いてたが…ま、人質は多い方が効果がデカイ。連れてくか…」



1人でなんか喋ってるよ。ブロッコリーのくせして。



『ってあれ?今人質って…ぉわっ!?』



気づいた時には遅くって。
あたしと……



「放してっ!!」



ゆっきーはブロッコリーとその仲間たちに担がれていた。



『何!?セクハラ!?うわー、大胆』

「誘拐だ、バカ」

『あ、なんだ誘拐………誘拐ィィィ!?』

「うっせ。騒ぐな」



口にハンカチを押しつけられる。
なんか意識が朦朧と………


あ、これよくサスペンス劇場でやってるクロロホルムじゃね?


誘拐するときに眠らされるアレね。


ってあたし今リアルに体験中?




どーでもいいことを考えているうちに、あたしの意識は途絶えた。





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