お助け部ッ☆



「…遅いんですけどー」

「「………」」




竜也の呟きに誰も答えない。


いや、答えられない。


何故なら──…




「徒歩10分のスーパーに小豆買いに行って?1時間音信不通?何これ?」




竜也がイラついているから。



お助け部+山口組の人達は知っている。


意外と短気な竜也に【待て】をさせておいて、我慢の限界まで放置するとどうなるか。


今の状況。


姫香(自分のお気に入り)がついていくって言ったのに1人で平気(待て)って出ていって、音信不通(放置)。


危険三拍子揃っちゃってんですけどォォ!!!!
by一同心の声




「なぁ、仁。なんで姫香帰ってこないの?」

「や、それは…」




俺にふるなーっ!明るいのは声だけでありまして!目が笑ってないし!!なんか鬼のようなオーラが出てるし!!


そう、全てにおいて怖い!!




「小豆の置いてあるコーナーが見つからないとか…帰り道友達とあって話し込んでるとかでは…?」

「姫香はそんな無責任なやつじゃない。遅くなるときはちゃんと連絡くれるだろ」




これもまた事実。


まぁほとんどお助け部の誰かと過ごしてる姫香だが、出かけるときや遅くなるときは必ず連絡を入れる。


ってかそうじゃないと竜也のSPが出動しちゃう。



あ、SP……




「こーゆー時にこそお前のSP使えばいいじゃんか!」

「あ、そーだな!連絡しよっ」




急に機嫌よくなった。


はじめからそーしてよ…
そしたら竜の質問にこんなに緊張しながら返事することもなかったのに…


そう心の中で呟いて、額に浮かんだ冷や汗を拭う仁。


寿命3ヶ月縮んだわ…




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