お助け部ッ☆
莉央は未だに燃え尽きた権利書を呆然と眺めている佐野のもとへ歩み寄った。
「姫香、ここ出よ」
『はっ?え、何?急に』
「莉央が佐野と話つけるみたいだから」
『あたしらは邪魔だと?』
「いや、姫香にはまだ早いかと」
『?』
多分、姫香には刺激が強いと思うんだよね。
マジギレしてる莉央。
まだわけがわかっていない姫香を連れて、竜也は蔵を出た。
仁も翔平も翼も大和も、そして祐希も続いて出た。
「いい加減、目ぇ覚ましなよ」
普段とは180度違う声色の莉央。
これが…莉央マジギレの合図。
「うちの組と縁切って?そしたら壊滅させんのやめてやるよ。バカじゃないんだから、答えは決まってるだろ?」
「それだけは…うちの組はもうすでに…」
「知ってるよ。あんたの組が潰れかかってたことくらい。
だからうちの組長はあんたの組と契約した。
恩を仇で返すなんざ、極道の風上にも置けねぇな。
二度も助けてもらえると思うな。
この世界はそんな甘かねぇんだよ」
そう吐き捨てると、佐野の目の前で佐野組との同盟を契約した証明書を破り捨てた。
「さよなら、カーネルさん♪」
満面の笑みを残すと、莉央は蔵を出た。