お助け部ッ☆
帰り道───
「ねえっ」
『えっ何?』
ゆっきーが突然話しかけてきた。
男6人組はあたしたちより数メートル前を歩いている。
「ちょっと尊敬できたよ」
『え、あたしのこと!?マジで!?どこどこ!?』
こーんなサバサバしてて高飛車な女の子に尊敬されるなんて、あたし自慢しちゃうよ!?
「神経の図太いとこ」
………ん?
「だってさぁ、あんたお助け部のみんなと同居状態なんでしょ?」
『同居ってゆーか…』
強制だもの。
大和先輩に、【部屋、ないから】って言われたんだもの。
「なのに誰にも媚びないで色気0でいれるその神経?ほんと尊敬しちゃうよ」
『あの…ゆっきー?それ尊敬じゃなくね?むしろ悪口じゃね?』
「ご想像にお任せします」
『やっぱ悪口なんじゃねーかコノヤロォォォ!!!!』
「まーた姫が叫んでるよ」
仁は後ろにチラリと目を向け、呟いた。
「元気そうでよかった。薬の後遺症とかもないみたいだし」
大和が竜也に微笑みかける。
「うん。ホント無事でよかった。もし蔵に入ったとき、襲われかけてるのが姫香だったらどーしようかと思った」
竜也は心底安心したかのように息をついた。
「あの…ちなみに、もし姫ちゃんが襲われかけてた場合だったら…??」
翼がおずおずと聞いてみた。
「殺すね、間違いなく」
無事でよかったァァァ!!寝ぼけながら佐野を襲っててよかったァァァ!!
「今日はごめんね…結局巻き込んじゃって…」
しゅん…と小さくなる莉央。
そんな莉央の肩に、翔平はポンッと手をのせた。
「何を今さら…俺らはそんな関係じゃないし」
その言葉に、みんなが納得したように微笑んだ。