お助け部ッ☆



「ちょ、姫ちゃんうるさい…」



翼先輩が目を擦りながらのそのそ部屋から出てきた。


「姫ちゃんどーしたのぉ?」



続いて莉央も。

大きなウサギのぬいぐるみを抱いて。


わぁお。何この物体。
超可愛いんだけど。
持って帰るよ?


って!!んなこと考えてる場合じゃないんだって!!!!



『翼せんぱぁい…莉央ぉ〜…』

「何そのいかにも弱ってます的な声」

『弱ってます的な、じゃなくて弱ってます!!』

「どしたのぉ?」

『明日から中間テストじゃん!!』

「「………。」」




莉央ん家行ったときに思い出せなかったの、これだあっ!!




「さぁ莉央。もう一眠りすっか」

「そだねぇ」



くるりとUターンする2人。



『ちょい待ちィ!!お二人は見捨てるんですかッ!?悩める子羊を!!!!』

「悩める子羊?」

「子羊??」

『あたしあたし!!』



自分を指差してアピールしてみる。



「姫ちゃんどっちかっつーとヤギだよ」



翼先輩が納得させるようにあたしの肩をポンッと叩いた。



「あーほんとだ♪」



莉央もコクコク頷く。



『ヤギ!?いやほんとだって思えないのあたしだけ!?』



意味のわからん言葉を残して去ろうとする二人の腕を掴んだ。




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