お助け部ッ☆
「っつか体育館裏ってお前…ベタすぎねぇ?もうベッタベタじゃね?」
周りをキョロキョロ見ながら、翼が言った。
「う、うるさい!!呼び出し=体育館裏って決まってるんだ!!」
「それ女の子だろ?いや、女の子でも今時体育館裏はないんじゃねぇの?な、大和」
「まったくだ。これだから頭のカタイ委員長キャラは困る」
ため息混じりに言う大和。
2人が毎回、テスト前に呼び出される理由──…
それは。
「ふっ。余裕ぶっこいてられるのも今のうち…こちらには味方が沢山いますから」
そう言う彼の後ろには7、8人の男の姿が。
皆、制服にグリーンのネクタイ。
2年生ということになる。
こうやって、成績が大和や翼に勝てない者同士が束になって2人を襲う。
いくら秀才でも、テストを受けることが出来なければ意味がないのだ。
「あーぁ。翔平はいいよなぁ。学年トップであんな性格なのに誰からも襲撃されないでさー」
翼がいじけたように口を尖らせる。
「バカ。あんな性格だからこそだろ。怖いんだよ」
「あー、なるほど!」
「僕らを無視するな!!」
男達が一斉に襲いかかってきた。
「「あ。やば」」