お助け部ッ☆
「ちょっ…えっ!?仁と姫ちゃん…?はっ!?あの子ら何して…すんごい勢いでこっち向かってきてるんだけどォォ!?」
「………」
鬼の形相で、ものすごいスピードで走ってくる2人。
翼は焦るし、大和は呆然としてるしで、襲おうとしてた集団も反応に困っていた。
『「とりゃぁぁ!!」』
3メートルほど手前まで来ると、集団に向かって飛び蹴りを決めようとした。
「ちょ!?ストップストップ!!」
『「……あれ?」』
「あれ?じゃねぇよ…」
「お前ら退学になりたいのか?」
姫香は翼に、仁は大和にガッチリ掴み止められていた。
「はーなーせー!!」
『一発殴んなきゃ!!』
じたばたじたばた暴れる2人。
「だー!いいから落ち着けっつの!!」
翼がため息混じりに言った。
「落ち着け!?無茶言うな!!」
『こちとら半日大っ嫌いな勉強をこれまで使ったことないくらいの集中力と脳みそ使ってやってたんだよ!!』
「なのにその横で不正だぁ!?ふっざけんじゃねェェェ!!」
「まぁ…正論だな」
大和は2人の頭をポンポンと撫でた。
何故かおとなしくなる2人。
なんと言うか………
父性のなせるワザ?
「……で?君たち、どーするの?」
大和はチラリと集団に目をやった。
「言っとくけど俺、生徒会長だかんな?全校生徒のデータも顔写真も、クリック1つで丸わかり♪
それでなくても…同じ2年だし。大和、全員のデータわかるっしょ?」
翼が大和の肩をポンッと叩くと、大和はニッコリ微笑んだ。
「あぁ。なんなら…今から言おうか?名前と成績、あと…寮の部屋番号でも」