お助け部ッ☆
「「おっかえりー♪」」
竜也と莉央が温かく出迎えてくれた。
アイツは……例によりソファーでごろ寝中。
「姫香ぁー!ケガない?」
あたしの周りをくるくる回って確認する竜也。
心配性なんだな……
『ないないっ』
ニコッと笑うと、安堵の表情を見せた。
「お腹空いたよねぇ?今チンしてくるから待ってて♪」
莉央がパタパタと忙しそうにキッチンへと走った。
「姫ちゃん、ホントありがとな」
『はひ?』
翼にいきなり言われ、口に唐揚げを詰め込んだまま返事をする姫香。
「たぶん、姫ちゃんのおかげでアイツらも目ぇ覚めたろ」
「おかげで一つ仕事が減ったよ。ありがとう」
大和も続けた。
なんか、大和先輩の【ありがとう】ってレアじゃね?
『トーゼンのことをしたまでですよ。人が頑張ってんのにズルしようだなんて最低!!勝負はフェアじゃなきゃおもしろくないでしょ?』
「そりゃそーだ」
姫香の言葉に、翼はニコッと笑った。
「姫ちゃんも頑張るんだよ?明日のテスト」
『はいっ!』
大和にビシッと敬礼した姫香は、食器をキッチンに運ぶと、
『じゃ、最後の総仕上げしてくるんで!お風呂空いたら呼んでっ!』
そう言い残して自室に戻った。