お助け部ッ☆
あっ──…
忘れてたあぁぁぁ!!
翔平がデッカイ籠持って帰ってきて、1週間何もなかったから……
『明日なの!?』
勢いよく振り返って聞くと、ニコッと笑ってから竜也は答えた。
「うん。やっと淳之介の都合がついたからね」
……淳之介?
あたしは頭の中の引き出しから、淳之介という人物を探し出す。
はたして…人の顔と名前を覚えるのが、超がつくほど苦手なあたしに、淳之介とやらはインプットされてるのだろうか。
……されてないです。
「…神山さんね」
絶対忘れてる。
そう思った竜也が付け足して言った。
『神山…神山………あぁ、教育実習生!』
やっと思い出し、手をポンッと叩いて言った。
「そう」
『え、あたし神山さんと罰ゲーム?』
だってあの人、使えないんでしょう?みんな言ってたもん。
どーせ人手をくれるならもっと使える人がイイ。
罰ゲームをやる側のくせに、ってか神山をも忘れてたくせに、ワガママかつ失礼な姫香である。
「淳之介が車出してくれるから」
運転手か。
大いに納得した姫香。
それにしても車って……
『……遠いの?』
「山だから」
あまり答えになってない返事が返ってきた。
『何…するの?』
「キノコ狩りだよ?たぶん」
今度は不安にさせる副詞付きの返事。
たぶん!?たぶんって何!?
「きっと危険じゃないから。だいじょーぶ」
きっと!?きっと付けちゃったら大丈夫がかきけされちゃうよ!?
どうやらこの不安にさせる副詞は、罰ゲームを説明する上では外せないらしい。
っつか何が大丈夫!?
なんかあんの!?