お助け部ッ☆
それに。
もう1個不安。
『…竜也、来ないんだよね?』
さっき竜也が、キッパリと断言していた。
【どこにも行かない】と。
「ふーん……」
竜也はそれだけ言って、じぃっと姫香を見つめる。
『えーと…?』
返事はくれないし、なんか見つめられるしで、だんだん恥ずかしくなってきた姫香。
「俺がいないと寂しい?」
『なっ…』
にっこにっこと溢れんばかりの笑顔で、竜也が小首を傾げた。
可愛い…殴りたいくらい可愛い。
ただ……
『今なんと?』
「姫香って意外と甘えんぼなんだな。俺がいないと寂しいんだろー?」
少しかがんで、姫香に目線を合わせた竜也は、姫香の目を覗き込むようにして見た。
『んなこと言ってないじゃん!!』
さっきのセリフはそーゆー取り方もできる。
そう気づいた姫香は、自分の発言と近すぎる竜也の顔との距離に赤面しつつ、抵抗した。
「じゃあどーゆー意味だよー?」
つまらなさそうに顔を遠ざけた竜也に若干安心してから、姫香は言った。
『普段一緒にいるからさ、いないとなると……そう!心細い!』
………って…あれ?
「結局寂しいんじゃないの?」
『そーなっちゃう?』
「そーなっちゃう」
1人、なんと言ったらいいのか考え込む姫香を見て、竜也は笑った。