お助け部ッ☆
「ゆっきー」
「あ、竜!……と愉快な仲間たち」
山小屋にやって来た、竜也と愉快な仲間たち。
「…名前すら呼んでもらえないのな、俺たち」
ついで扱いされ、仁は落ち込むが…翼と大和はもっと別のことが気になって仕方なかった。
「え、ゆっきー?この人、祐希ちゃん?」
「俺の記憶が正しければ…祐希ちゃんは中2じゃなかったか?」
驚くのも当然。彼女はまだ、老婆の姿のまんま。
「ゆっきー今、特殊メイクしてんだよ」
竜也が老婆の顔の皮膚を引っ張った。
ペリッと音がして、老婆が祐希の顔になる。
「スッゲェ…完成度高ぇな」
剥がれた皮膚を自分の顔につけて遊ぶ翼。
「俺、老婆?大和大和!俺、老婆?」
「そんな背の高い老婆、いるわけないだろう」
「ちょっとぐらいノってよ〜!……ノリのいい大和なんて想像出来ねぇけど」
「なら言うな。…淳の試験のためにプロ呼んだのか?」
翼の顔についてる皮膚を触りながら、大和が言った。
「さすが望月財閥…金のかけ方が違うな!」
翼が、手鏡で自分の老婆顔を見ながら呟く。
「え?タダだよ、これ。素人作品だもん」
「「え?」」
思わずその“素人作品”を眺める2人。
「「これが?」」
「それが。な?仁」
「ん?」
そう言われて振り返った仁は……
「っぎゃあぁぁあぁあ!!!!」
翼が叫んで大和に飛びついた。
仁の顔は……焼けただれて、目が飛び出し、口は耳まで裂けていた。
一言で言うと……グロい。
「新作か?」
「おう!スゴい?スゴい?」
そう言ってペリッと顔を……もとい、特殊メイクを剥がした。