お助け部ッ☆



「大和、こっちであってる?」

「うん」




パソコンで場所を確認してくれる大和。


……なんで山なのにパソコン使えるんだ?コイツ。




ガサッ…




「ん?」




ガサガサ…




「大和」

「あぁ」




手前の草むらから物音がした。


こっちに近づいてくる。


さっき確認したから、この音の主が姫香じゃないことは確か。


熊?狼?


山の動物を思い浮かべた時。




ドサッ




「いって!」




その山の動物がコケた。



え、ってか今……“いって!”って言わなかった?



大和もビックリした顔で、倒れてるそれを見てる。




「んー…」




ムクリと起き上がったそれは……




「「イノシシ?」」




巨大イノシシだった。




「……大和、今夜はイノシシの鍋!いや、焼き肉かな」

「さばくのは翔平に頼んでくれ。アイツそういうの得意そうだし」




仕留めようと2人で身構えた時。




「え、ちょい待ち!俺だから!!」




……イノシシに友達なんていないんだけど。



するとそのイノシシは立ち上がって、二足歩行で向かってきた。



喋れて二足歩行のイノシシ……もしかして…!!




「み、未確認生命物体だ!大和!確保ッ!ネットオークション!!」




高値つくぞ、これ!絶対!!




「……落ち着け。よく見てみ?」




呆れた顔をした大和が、未確認生命物体を指差す。




「へ?」




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