お助け部ッ☆
『ん?』
今望月君、なんか言った?
「オーディション合格だ」
その一言に、ハッとした。
そうだ!今一応オーディションの真っ最中!!
『忘れてた!!……って合格!?よかったー!!野宿しなくて済む!!』
思いっきりガッツポーズをしていると、
「野宿…?」
怪訝そうな顔であたしを見つめている望月くんと目があった。
『あ、なんでもないです』
恥ずかしくなって俯くと、
「名前は?」
真上から声が降ってきた。
顔をあげると、意外と近くに美少年の笑顔があったので、思わず悲鳴をあげそうになったのをグッと飲み込んだ。
『あっ、綾瀬姫香です』
「姫香なっ」
にぱっと笑った望月君に髪を撫でられた。
自分の体温が2度ぐらい上がった気がした。
ってか上がったよ!
だって…目の前に絶世の美男子だよ!?
「んじゃ明日からよろしく♪」
『あ、こちらこそ』
一応頭を下げた。
談話室を出ていこうとしていた彼が、ピタリと止まって振り返った。
「あ、姫香!部屋、用意にちょっと時間かかるから、今日は理事長んとこ泊まって?」
あれ?
理事長室になかったから、てっきりもう部屋に置いてあんのかと…
ってことはあたしの荷物、どこにあるんだ?
ま、いっか。考えんのめんどくさい。
たぶんこの学校のどっかにある!
ずいぶん大雑把な推測だが、姫香は細かいことは気にしない。
『わかった!今日はありがとね』
「おう。じゃ、また明日な!」
『ばいば〜い』
望月君と別れて理事長室に戻る。
10分後───
『理事長室どこー!?』
Mission1 END☆