お助け部ッ☆



『ごめんなさい』

「え、なんでお前が謝んの?」




ビックリして顔を上げた神山さん。


なんでって……




『知らなかったとはいえ……役立たずイノシシって本当のこと言っちゃって神山さんを落ち込ませたのはあたしですから…』

「本当のこと言っちゃって!?…うん。俺、今こそ謝って欲しいかな。

………確かに傷ついたけどさ。見つけらんなかったのは俺の実力のなさが原因で、そこにお前は関係ないだろ?

それに試験なんていつでも受けられるし。まぁ…抜き打ちだからいつ試験があるかわかんねぇんだけど」




と、笑ってあたしの頭を撫でた。




たった今初めて……神山さんの年上の貫禄を見た。




「淳。嫉妬してる嫉妬してる」




あたしをよしよししてる神山さんに向かって、大和先輩がコッソリ言った。


何故か…竜也を指差している。




「あ、ヤベ。マジでクビんなる」




そう言って、パッと手を離した。


な、何事?

ってかさっき、竜也から…凄まじい殺気が出てた気が……




「ところでさ……俺、やっぱ昇格なし?確か試験のルールに、各自アイテムを所持可能ってあったろ?俺のアイテムを姫ってことにしたりとか…ダメ?」




昇給が諦められないのか、竜也に頼み込む神山さん。


あたしをアイテム……別にいいけど、強引過ぎない?




「…絶対ダメ」

「なんでー!?」

「姫香をアイテム扱いするってことは、姫香が淳之介の所持品になっちゃうだろ!所有物になっちゃうだろ!!………Dランクに落とすよ?むしろ追放するよ?」

「あー、わかったわかった!今回は諦めるから!それだけはマジ勘弁!!姫、あげるから!」




……とりあえずあたしは人間だということを思い出していただきたいな。




「ならいい」




よくないよ!!人身売買は犯罪だぁぁぁ!!




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