お助け部ッ☆



「姫香」

『竜也!聞いた?あたしSランクメイドだってー!ご主人様見つけて、お仕えすれば……ガッポリだってぇー!!』

「姫香、補習…嫌だよな?」




ほ、補習?


っあぁぁあぁああぁああ!!!!

わ、忘れてたァァァァ!!!!!!


倍の量なんだった!!



最ッ悪だわ。

今すっごいいい気分だったのに!現実に逆戻りだよ!竜也のバカ!!




「なぁ、嫌だろ?」

『嫌に決まってるじゃんかぁっ!』

「…今回だけトクベツ」

『え?』

「帳消しにするよう頼んであげよっか?」




………彼は…天使ですか?




『マジで?マジで!?』

「マジで。ただし…ここに名前書いてくれない?」

『お安いご用っす!!』




補習するくらいなら!!いくらでも名前書きますとも!!!!




『これでいいの?』




すっごい笑顔で…“契約書”に名前を書いてくれた姫香。



ホント単純だな、姫香って。可愛い…




「竜」




大和に頭をポンポンと叩かれた。




「それは…詐欺だ」

『え、詐欺!?』

「違うよ。帳消しはちゃんと掛け合うもん」

「お前…独占欲が人の形になったような男だな」

「なんとでも言えばー?」




そりゃあもう。姫香が俺の前から消えるなんて…何がなんでも阻止しなきゃ。だろ?




『あの、なんの話っすか?』

「姫ちゃん…自分が何にサインしたか、知ってる?」

『へ?補習取り消しのサインじゃないの?』

「姫ちゃんが補習受けんのに、姫ちゃんのサインで取り消せるワケないだろ…」

『あ。そっか!みっちぃの…理事長のサインか!!』




お助け部条約、つくったのみっちぃだったよね!それに、理事長だし…補習をナシにするくらいお手のもの!だと思う。



…ってことは。


あれ?




『あたし……何にサインしたんだ?』




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