お助け部ッ☆
変装で、サングラスにマスクって逆に浮くだろ。
「えぇえぇええ!!キノコ狩ってないの!?」
目の前のみっちぃは…ちょっと怒ってる。
そりゃあ…
罰ゲームを無視した上にSランクメイドの資格取って、竜也の専属メイドになったから補習取り消せ。
なーんて意味不明なお願いされたら、誰だって怒るよね。
「補習!?そんなのどうでもいいわよ」
……あれ?違うの?
「教師だって、補習教材作るの面倒なんだから。あたしが言ってるのはそういうんじゃなくて!キノコよ、キノコ!」
あぁ……罰ゲームしなかったからか。
「今晩はキノコのクリームパスタにしようと思ってたのに!」
え?…あたしの罰ゲーム……みっちぃの晩飯の材料調達なんですか!?
罰ゲームや補習どうこうより、あたしが手ぶらで帰ってきたことに関してのお怒りですか!?
「もー!いいわよ、カルボナーラにするから。その代わり、あんたが作ってよね!」
『ま、まぁ…そのくらいは……』
しますけどね?
っつか理事長。
前にも言ったかもしれないけど、こんなんでいいの?
「よかったね、姫香」
『あ、うん』
車内でずっと寝てたけど、まだ寝たらないらしい竜也は、あくび混じりに言った。
「んー…俺戻ってるから…理事長のご飯作り終わったら帰ってきてね」
『うん。あ、今寝ちゃダメだよ!さっきも寝てたのに、これ以上寝たら夜寝れなくなっちゃうよ』
「そしたら…姫香襲いに行くから大丈夫」
『…何が大丈夫なのか具体的に説明していただけます?』
寝ぼけながら意味のわからん言葉を残して、寮に戻っていった竜也。
「…襲われたら教えてね」
『みっちぃ、殴っていい?』
「100倍にして返すけどいい?」
『………。』
こんな理事長ですが、学生時代は合気道やってました。
『すんません』
「カルボナーラ、早く作って?お腹空いちゃった」
『はい』
なんで…あたしの周りには【普通の人、もしくは常識人】がいないんだろう?