お助け部ッ☆




『ただいま!……ん?』




玄関には見慣れない女物の靴が2つ。



ん?お客さん?
翼先輩あたりが女連れ込んでんのか??




そのまま廊下を抜け、リビングに入ると………




「あっ姫香、おかえりー!」

「「おかえりー」」




眠気は覚めたのか、バッチリ目の開いた竜也とみんなが出迎えてくれた。



でもやっぱりその中に翔平と莉央はいない。


ちぇっ。質問攻めにしてやろうと走って帰ってきたのに。




『ただいま。……あ』




その代わりに、さっきの靴の持ち主と思われる女の子が2人。




1人は金色のパーマのかかった髪に、緑色の瞳。


白くてふわふわで、腰の辺りに黒い大きなリボンのついたワンピースを着ている。


頭につけたカチューシャには、腰についているリボンに似た大きなレースリボンがついていた。


一言で言うと、すんげぇ可愛い。フランス人形みたい。




もう1人は漆黒のロングストレートヘアでパッチリした目が印象的な色白美人。


大人っぽく、白いシャツに赤いチェックのネクタイ。そして、黒いフリフリのついたミニスカート。


一言で言うと、超美人。日本人形みたい。




……美の異色コラボだ。異文化交流だ。



見た目が180度違う、この2人。



なんの用だろう?



それと……日本人形ちゃんはどうしてそんなに不機嫌なのかな?


近づくな、話しかけるな、っつか死ね!みたいなオーラが出てた。


あたしは、同じオーラを放つことができるヤツを1人だけ知ってる。




………まさか、ね?




そんなワケない、と言い聞かせたけど……



このフランス人形ちゃんの一言で……確信した。




「あ、姫ちゃん!おかえりぃ♪今日、お迎え行けなくてごめんねぇ?」




そう言って可愛く謝るフランス人形ちゃん。………改め、




『莉央……?』

「うん!」










…………ということは、さ。



やっぱり…………








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