お助け部ッ☆
「ありえなくね?俺、全然okなんだけど」
いやNGです、翼先輩。相手、男です。
「結婚してー!」
アメリカ行けよ?仁のバカ。
で、そんなこと言われて日本人形ちゃんが……もとい、翔平が黙ってるはずもなく。
「殺すよ?」
後ろから、はんにゃ……いや、阿修羅のオーラを噴き出しながら2人を睨み付ける。
が、しかし。
「「………別にいいかも。」」
「………。」
翔平の睨みも美女姿だと効かないらしい。
ってか……そろそろ核心に触れてもいいかな?
あたしは勇気を、ここ3年分くらいの勇気を使って言った。
『ね、なんでそんな格好してんの?……も、もしかして、そーゆー趣味「ないから」
ですよねー。よかった。そーゆー趣味だったらあたし、今後の対応に困ってたもん。
「騙されたんだよ」
『しょ、翔平がぁあぁあ!?』
ててて、天変地異の前触れェェ!?
「姫ちゃん、知りたいー?僕たちがなんでこんな格好してるか」
くるりと回ってスカートをなびかせ、ファッションショーさながらにニコッと笑った莉央。
抱きしめてもいいかな?
そーっと手を伸ばすと…
『あ』
「ダメ」
その手を竜也に掴まれ、握られた。
「竜ちゃん、束縛魔〜!僕、今女の子だよぉ?」
まだあたしの手を握ったままの竜也を見て、笑いながら莉央は言った。
うん、女の子だ…超可愛い……
「うるせぇよ。なんだかんだでお前、女癖悪いじゃん」
竜也がポツリと言った。
え?お、女癖悪い?莉央が!?
「…竜ちゃん?」
「…ごめん、なんでもない」
謝った竜也が、いつも余裕綽々って感じの竜也が…冷や汗をかいていた。
……莉央、怖ェェ!