お助け部ッ☆




……視線が痛い。



クラスは25人。
あ、あたし入ったら26人か。



少人数で分かりやすい授業を、がモットーだそうだ。


そんなこと言ってるから担任足りなくなるんじゃないの?




「じゃ、自己紹介してっ」



みっちぃにふられた。




あたしはニコリと笑顔を作った。




『初めまして、綾瀬「あー!!」




誰だよ!人の自己紹介邪魔したヤツ!!


完璧な笑顔が引きつっちゃったじゃん!!




声のした方を見てみると…



『あー!!』




昨日お世話になった爽やかくんがいた。


その横にはこれまた昨日の赤髪くん。



赤髪くんの後ろには……うっそ、望月君もいるじゃん。



何、あそこ!!
イケメンが固まってるよ!!




「姫香、おはよ〜」




目が合った瞬間、望月君の顔がパァッと明るくなった。


そしてブンブン手をふられた。




『あ、おはよ』




あたしも振り返す。




「姫香あっ!?」

「アイツが…!?」




その瞬間、爽やかくんと赤髪くんが異常反応。




なんですか?姫香に文句ですか?
ごめんなさいねぇ、名前みたいな姫じゃなくて!!




「…マジで…同一人物でした…」




爽やかくんが望月君に言った。




「やっぱり!?わ〜い☆」




望月君は赤髪くんにハイタッチを求めた。



渋々片手を挙げた赤髪くんの手のひらに彼の手が合わさって、何のことかわからず静まり返っている教室に、パチーンと甲高い音が響いた。




なんか…盛り上がっていらっしゃる…

あたし……ってかクラスのみんな、完璧放置されてるじゃん。



どうしろってのさ?




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