お助け部ッ☆



『しょーへーくんッ♪』

「キモい。散れ」

『えぇ!?しかも、“去れ”じゃなくて“散れ”なの!?もう粉々になれと!?ってかせめて用件は聞いて!』

「……………何?」

『…すっげぇ顔怖いっす、翔平さん』



あたしが声をかけたのは、我が学年の成績トップを誇る秀才、翔平。


納得はいかないけど、頭が良いのは事実。


大学入試に貢献する指導が出来るくらいに、ね。


コイツならきっと!電卓なくても計算できる!!



『あの書類の山、なんとかしていただけないっすかね』

「嫌」



即答。


しかも、“無理”じゃなくて“嫌”。


出来ますけど、やりません。


だよね?そういうことだよね!?



『ちょ、マジ頼みます!あ、相棒が…死んじまったんです……あたしが頼めるのはもうあんたしかいねぇんだいっ!!』

「…キャラ、統一してくれる?めんどくさい」



ギロッと一睨みして言った。



『す、すんません』



あんたこそキャラ統一しろや!ドS・クール・秀才・美女……めちゃめちゃだろー!


…言いたいけど、後が怖いから黙っておく。



『で、でも相棒がっ……!』



電卓はもう、残骸と化して、戻ってこないんだよォォ!!



「ん。」

『え?』



翔平に何かを手渡された。


見てみると…



『あ、相棒!?』



ヤツとそっくりな電卓だった。



「あれより高性能。300円だから」

『んな!?』



200円もアップだとぉッ!?



『やばいっす、翔平さん!』

「だな。さぁ、仕事続けろ」

『おっす!』



……………結局あたしがやるんだね!?



「姫ちゃん、ショートコント終わった〜?仕事は腐るほどあるんだから。会長を困らせんなよ〜」

『…翼先輩』

「ん?」

『死ね』

「えぇ!?ヒドッ!!」



あたしが忙しいのも、元はと言えば翼先輩のせいなんだからっ!!




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