お助け部ッ☆
「じゃ、あんたあっこ座っちゃいな」
そんな沈黙を破ったみっちぃの一言。
みっちぃが指差したのは…
壁際の一番後ろの席。
ただ……
前、爽やかくん。
右横、望月くん。
右ななめ前、赤髪くん。
囲まれてるー!!
なんかすっげぇ怖ぇぇえぇぇ!!
「姫香、こっち」
望月君が手招きしてる。
いやぁ…そんなにキラキラした笑顔向けられたら…
『…は〜い』
としか言えないじゃんっ!!
…まぁ、予想はしてたけど……
「姫香ちゃん、どの辺住んでたの?」
「こんな時期に転校なんて珍しいね」
「入学してすぐ転校ってめんどくさかったでしょ?」
質問攻めでございます……
ただ一番多い質問がこれ。
「あの三人とはどういう関係??」
男女問わず聞いてきます。
『どんなって…昨日が初対面だったんだけど…』
って答えると、
「嘘ー!?」
って100%言います。
そんなこと嘘ついてどーすんだよ。
話を聞いた限りじゃ、あの三人は学校中でカナリ有名だそうだ。
そりゃあ…あんなカッコイイのが三人も集まってりゃ有名になるっしょ。
「それだけじゃないんだよ!」
一番仲良くなった水木芽依(ミズキメイ)ちゃんが、真っ黒のセミロングの髪を指でクルクル回しながら言う。
もしや彼女、世間一般にいう、【小悪魔ガール】なのでは!?
と、どうでもいいことが頭に浮かんだ。
「あの三人はさ、「負けたー!!」なの」
あ?声がかぶって聞き取れなかった……
『ごめん、芽依ちゃん。もう一回言って?』
「ん?だからあの三人は「オマエ強いんだよー!!」なんだってば」
………。
『もう一回!』
「「次こそ勝つ!」なの」
………。