お助け部ッ☆



「じゃ、あんたあっこ座っちゃいな」




そんな沈黙を破ったみっちぃの一言。



みっちぃが指差したのは…


壁際の一番後ろの席。




ただ……



前、爽やかくん。

右横、望月くん。

右ななめ前、赤髪くん。




囲まれてるー!!

なんかすっげぇ怖ぇぇえぇぇ!!




「姫香、こっち」




望月君が手招きしてる。



いやぁ…そんなにキラキラした笑顔向けられたら…




『…は〜い』



としか言えないじゃんっ!!




…まぁ、予想はしてたけど……




「姫香ちゃん、どの辺住んでたの?」

「こんな時期に転校なんて珍しいね」

「入学してすぐ転校ってめんどくさかったでしょ?」



質問攻めでございます……



ただ一番多い質問がこれ。




「あの三人とはどういう関係??」




男女問わず聞いてきます。




『どんなって…昨日が初対面だったんだけど…』




って答えると、




「嘘ー!?」




って100%言います。


そんなこと嘘ついてどーすんだよ。


話を聞いた限りじゃ、あの三人は学校中でカナリ有名だそうだ。


そりゃあ…あんなカッコイイのが三人も集まってりゃ有名になるっしょ。




「それだけじゃないんだよ!」




一番仲良くなった水木芽依(ミズキメイ)ちゃんが、真っ黒のセミロングの髪を指でクルクル回しながら言う。


もしや彼女、世間一般にいう、【小悪魔ガール】なのでは!?



と、どうでもいいことが頭に浮かんだ。




「あの三人はさ、「負けたー!!」なの」




あ?声がかぶって聞き取れなかった……




『ごめん、芽依ちゃん。もう一回言って?』

「ん?だからあの三人は「オマエ強いんだよー!!」なんだってば」




………。




『もう一回!』

「「次こそ勝つ!」なの」



………。




< 31 / 332 >

この作品をシェア

pagetop