お助け部ッ☆
「交流祭にはな、言い伝え…都市伝説的な七不思議がある」
『七不思議?』
「準備に関して3つ、交流祭の最中に3つ、交流祭の後夜祭で1つ、計7つの言い伝え」
どこの学校にも、七不思議の噂は耳にするけど、こんな祭り事に七不思議って……
「ところでお前、新田(ニイダ)財閥って知ってる?」
『はっ?』
話の内容が、ガラリと変わり、あたしの頭の中ははてなマークで埋め尽くされた。
『あれでしょ?竜也の…望月財閥に並ぶ大企業。…ってか今関係ないし!話そらすなぁっ!!』
一発殴ってやろうかと思い、構える。
「待て待て待て!あるんだよ、関係!!だから話が長くなってめんどくさいんだよ!!」
………。
『知るか!』
「開き直んな!………ま、とにかく。その新田財閥の跡取り息子…望月財閥で言う竜也のポジションにいる男。新田竜樹(ニイダタツキ)が首謀者なんだよ、この七不思議!」
新田竜樹?ってか七不思議に首謀者って…
『作り物、ってことじゃないですか!何が都市伝説だよ!ビビらせやがって!!』
「作り物だからややこしいんじゃねぇか。新田財閥は望月財閥に並ぶ大企業なんだぞ?金を使って、その七不思議を実行するんだよ。その七不思議には毎回一人の主人公がいてな?今回はお前が選ばれたんだよ」
……つまり。
『あたしはその…新田竜樹って男に、交流祭の主役に抜擢されたんだ!?』
「何そのプラス思考。俺尊敬しちゃうわー」
ものすごい棒読みでそう言う神山さん。
あぁ、一瞬翔平とかぶった。
「なんのために生け贄って呼ばれてるか、わかる?」
生け贄?
そうだ!あたし、“交流祭の主人公”じゃなくて、“交流祭の生け贄”なんだった。
『………なんで?』
「それはだな、」