お助け部ッ☆
「テメェが望月竜也の“お気に入り”だからだよ」
突如。ほんとに突如。
神山さんのものでも、お助け部の誰のものでもない男の声が、リビングに響いた。
『………。』
「………。」
あたしも神山さんも、思わず黙り込んで顔を見合わせた。
『………で、なんで?』
「あぁ、それは「ちょっと待てやコラァ!!」
ベシッと、頭に激痛が走った。
『痛ッ!叩くことないじゃん!ってか今いいとこなんだよ!!邪魔すんな!!』
「俺の登場に対する反応は!?ここに来て新キャラだぞ!?ナメんなァァ!!」
あたしの前で、怒っている男が1人。
歳は…神山さんと同じくらい。
っつっても神山さんがいくつかわかんないから比べようがないんだけど。
ホント、この人年齢不詳だよね。
若いんだろうけど、一応教師のたまごだし。竜也の執事とかもやっちゃってるし。
今度聞いてみようかな。
………あれ、なんの話だっけ?
「無視してんじゃねーよ」
あ、そうそう。この人だ。
…え、てかこの人、誰?
『ってか普通に登場してるけど、不法侵入だよね?神山さん、確保』
「らじゃ」
「確かに不法侵入だけど!そこじゃねぇだろ!!」
その男は、一枚のカードをあたしに投げつけた。
『んもー。乱暴だな』
「お前らの新キャラに対する扱いよりマシだ」
そのカードに目を通す。
『新田…竜樹……?』
そのカードは名刺だった。
若そうなのに、副社長だって。
『ふ、副社長!?』
お偉いさんじゃーありませんか!!
……ん?新田竜樹って、どっかで………