お助け部ッ☆




「ちょ、姫ストップ!!」

『じゃまずあんたが止まれェ!!』

「無理!!」

『なんで!?』

「姫が追っかけてくるから!!」




只今あたしたち、長い廊下を全速力で走ってます。



爽やかくんはめっちゃ足が速い。

ってかスポーツ万能っぽい。



あたしとの距離もどんどん広くなる。



あー…もう無理ぃぃ…疲れた!!




『はぁ…はぁ…』




あたしが止まったことに気づいた爽やかくんも止まった。




ちくしょー!!

ダッシュ後も爽やかかよ!!
っつか汗かいてねぇし!!
息あがってねぇし!!




「柏木仁(カシワギジン)!」




5メートルほど離れたとこに立つ爽やかくんが言った。




『何ー?』

「俺の名前ー!!よろしくなっ」




とっ…唐突ですねー…




『綾瀬姫香!あたしの名前!!』

「知ってる。だから姫」




あだ名?なんか恥ずかしいんですけど。




「竜もよろしく♪」




リュウ……昨日のドラゴン!?




『ドラゴンって…人間食べない?』

「…は?」




……あ、そっか。ドラゴンって草食なんだっけ?あれ、これあたしの想像?



え、ってかリュウって何?



1人考え込むあたしを見て不思議に思ったのか、仁は首を傾げて呟いた。




「竜って…竜也のことだよ?」

『竜也……?あぁ!望月君!!』




望月君って下の名前竜也だったよね?




『なるほどー。話、やっと繋がったわ』

「ドラゴンだと思ってたの!?バカだろ?お前、バカだろ?」

『二度言うな!!』

「竜、可哀想……」

『あたし人の名前覚えるの苦手なんだよっ!!』




なんかまだよくわかんないけど…


柏木仁とは。
・爽やか
・スポーツマン
・ガキ



って感じか?




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