お助け部ッ☆




広すぎだから。


やっぱ1人で出歩いちゃダメだわ、うん。


あたし今何階にいるのかすらわかんなくなってきた…



『どーやって行くんだよー!!』




廊下の真ん中で愚痴を叫ぶ。

叫んだってどーにもなんないんだけどね。




「どこ行くの?」

『お助け部の部室に……ってえぇ!?』




独り言に返事が返ってきた。



振り向くと、白とピンクのフリフリがついたワンピースをこの上なく着こなした女の子が、プードルのぬいぐるみを抱えていた。



か、可愛い〜!!
お人形みたいだあ…
妹にしてぇ!!



女のあたしでも、守ってあげたくなるような可愛い子。


身長はあんま変わんないんだけど。


いやー、叫んでみるものね。


こんな可愛い子に会えるなんて…




「じゃあ一緒に行こ?」




プードルのぬいぐるみを抱え直して、小首を傾げて尋ねてきた。


可愛いな、ちくしょう。

ついていきますとも!どこまでも!!


でもとりあえず確認。




『あなたも行くの?』

「新庄莉央(シンジョウリオ)」




おっと。
このパターンは。




『あなたの名前?』

「うん♪」




にっこり笑った莉央ちゃん。


ノックアウトォォ!!




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