お助け部ッ☆
『……いやいや、これは反則だろ』
案内してもらった寮。
そのあまりの広さに衝撃を受け、思わず驚愕。
「8LDKだからな」
竜也がサラッと言った。
『8LDK!?』
なんだよ8LDKって!!初めて聞いたよ!!
っつかそんなに部屋あってどーすんだよ!!
「ここでみんなと暮らしてんだよね」
『みんなってお助け部の?2年の2人も?』
「おー」
竜也たちの寮、尋常じゃないくらい広い。お助け部みんなが住んでても全然問題なさそうなくらい。
玄関を開けて4人ほど並んで歩いても支障がなさそうな幅の廊下が3mほど続く。
突き当たりのドアを開くと、向かって右にはダイニング。
放課後に行った、会議室という名のお助け部のたまり場にあったような、楕円形の大きなテーブルに今度は背もたれもついた椅子が8脚あった。
左には広くてで使いやすそうなシステムキッチンがある。カウンターもついてて、ダイニングキッチンに近い感じ。
さらに進むと広いリビングがあって、低めのテーブルをテレビと3つの二人掛けソファーが囲んでいる。
そのリビングを中心として、放射状にドアが8つある。
それぞれのドアに表札のような物がかけられていて、その中の1つにちゃんと【姫香】とかかれた部屋があった。
仁が寮をシェアハウスに言い換えた理由がよくわかった。
ってかもうシェアハウスじゃん。トイレとお風呂はともかく、LDKが共同な寮なんて聞いたことないよ!?
だいたい、1年と2年じゃ館が違うでしょ。
ってかここ…学年もそうだけど、男女で別れてるはずなのにいーの?あたしここにいて…
ってかこの部屋じたい、何年生の寮になんの?男子寮なの?女子寮なの?
次から次へと増える疑問。