お助け部ッ☆
転校にオーディションはいらないと思う。
『え?マジでここ??』
電車を乗り継ぎ、バスを乗り継ぎ…
最終的には徒歩20分。
交通アクセス悪すぎ!!
と文句を言いつつやってきました。
辺りは真っ暗。
時刻は…
うっそ?!21時過ぎてるじゃん!!
ま、いっか。
今日中に着いたんだし、問題ないよね?お母さん。
にしてもさぁ…
『デカイ…』
ベルサイユ宮殿ですか??
って言いたくなるくらい、ゴージャスかつデカイ。
あたしの背の2倍はあるだろう頑丈な門が、隙間をつくることなくピッチリと閉まっている。
外壁も豪華で……ってかこれ、あれじゃね?
なんだっけ…
フランスの……ロココ調?
なんかそんなニュアンスの!!
校舎がそんなのって………さすが私立!
その門の向こうには、楽園のような景色が続いてる。
暗闇でよく見えないけど、通路にそった花壇には花々が咲き乱れ、ど真ん中にこれまたゴージャスな噴水がドーンッと構えている。
そのまた向こうにも道が続いていて校舎らしき建物がぼんやり見えた。
ちょ、ちょっと待て。
視力2.0を誇るあたしにもぼんやりとしか見えないよ!?
『今日中に…理事長室行けるかな…』
ってかこの門……開くの?
どうやって入ろうかと悩んでいた時だった。