お助け部ッ☆
「んじゃ、今話した手順で行くから。ok?」
『おー。任せといて』
ってか高校生がよくこんなこと出来んのな…
ただ者じゃないわ、この人たち……
「あ、あの……」
突然見知らぬ男性が声をかけてきた。
歳は…神山さんと同じくらい。あの人いくつか知らないけど。
なんか…普通だ。
あたしの周りにいる人達が顔も中身も普通じゃないだけに、なんか新鮮だわ。
あ、もしかして。
『田中さんですか?』
声をかけると、
「いえ、中田です」
……あれ?
『竜也?』
「あ…資料、上下逆だった」
どんなボケ!?
寝ぼけてる!?それともこれも天然!?
逆って……普通わかるだろ!!
たなっ…じゃなくて、中田さんも若干ビビってるし……
「ま、どっちでも変わんないか」
『いや変わるから!全く別人になっちゃうから!!』
「あの……」
「あ、どぞ。座って」
あたしのツッコミ完璧無視の竜也が、中田さんに席を進めた。
「昨日…作戦に関する資料、FAXで送ったけど…届いた?」
「あ、はい。でも本当にこんなやり方…成功するんでしょうか?」
「そりゃ…あんたが弱気じゃ成功しない。彼女が好きなんだろ?取り返して守ってやるんだろ?だったらしっかりしなよ」
「は、はいっ!!」
おいおい…どっちが年上だかわかんねぇじゃん……
ってか竜也…いくつだよ。
なんでそんな説得力あんだよ。
あたしにもくれよ。
「んじゃ、行きますか」
喫茶店を出たあたし達3人は、タクシーを拾って式場へ向かった。