三年後に君がいることを俺は願う
君が好きだから


〜未来side〜

小さい頃から小鳥が大好きだった。
だから付き合えた時は本当に嬉しかった。
毎日が幸せで嬉しくて。

「未来!」

小鳥が俺の名前を呼んでくれるだけで嬉しい。
そして心が癒される。
なのになんでだよ、小鳥………。

【小鳥:未来、別れてください。もう付き合えない。ごめんなさい】

どう言うことだよ………!
もう付き合えないって………。
俺はこんなにも小鳥のことが好きなのに………っ!
別れたくないよ、小鳥………っ!!

「………」

気がつくと俺は小鳥の家の前にいた。
そしてインターホンを押して、おばさんが出てきて小鳥の部屋に案内してくれた。
小鳥は寝ていた。

「可愛い………」

小鳥の寝顔を見て俺は笑っていた。
俺のすぐそばには小鳥がいる。
小鳥が俺のそばで寝ている。

「小鳥………っ」

大好きだ、小鳥。
俺はその小さな手を握りしめていた。
やがて小鳥は目を覚まして俺がいることに驚いていた。

「何でいるの?」

冷たく放たれた小鳥の声。
俺は小鳥が話してくれていることに嬉しさを感じていた。
普通は考えないのに。

「もう来ないでね」

小鳥は俺にさんざん言ったあと、勢いよく家を出ていった。
それが小鳥と会ったのが最後とは知らず………。
俺は自分の家に帰っていた。

「小鳥………大好きだよ」

君だけは手放したくない。
絶対に………。


そうして夏休みが終わった。
夏休みは小鳥と会っていない。
あの日を除いては。
そして小鳥は結局、勉強会に一度も参加していなかった。
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