三年後に君がいることを俺は願う
それに小鳥といったら気になることが何個かある。

『………っ』

小鳥がたまに見せる………。
どこか遠くを見るようで切ない顔。
今にも泣きそうな顔。
そしてこの世から消えてしまいそうだった。

「あれ、小鳥まだきてないね」

「もう少しで始まるのに………」

いくら俺と気まずいからって学校や勉強会に来ないやつではない。
だから心配なんだ。

「あ、先生!小鳥がまだ来てないんだけど………」

誰か生徒一人が小鳥が来てないことをちょうど来た担任の先生に言った。
すると担任は下を向いて気まずそうな顔をした。

「………?」

何かあったのかな、小鳥。
俺は小鳥のLINEを開いてメッセージを送ろうとした。
その時だった。

「花野は………引っ越した」

先生の口から放たれた言葉。
それはあまりにも急だった。

「っ………!?」

小鳥が………引っ越した?

「え、何で急に!?」

「引っ越し先は聞いていない。だが引っ越した理由は………」

先生はどこか躊躇ったが、皆に急かされて言わざるを得なくなった。
そして先生が言ったのは自分の耳を疑ってしまうものだった。

「花野は………病気で入院している」

そう告げられた。
俺は………ただ目を見開いていた。
たぶん今の俺の顔を見たら小鳥は………、笑うと思う。
だけど俺は頭の中が真っ白になっていた。

『花野は………病気で入院している』

小鳥が病気で入院?
なんだよ………それ。
病気なんてそんな話………聞いてねえよ!?
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