「好きだよ、まゆり」
「…ごめんなさい。これから気を付けます」


反抗しても面倒なだけなので素直に謝っておく。

使いすぎたのは事実なのだし。


でも父親の話はこれで終わらなかった。


「そもそも、こんなに何に使っているんだ。なにか変なものを買ったりしていないだろうな」


…う。

つっこんでくるのか。


「別に。ちょっとゲームとか……少しだけ」

「ゲーム?お前いつも部屋にこもってそんなことばかりやってるのか」

「そんなことって…」


有無を言わせない父親の強い口調にムッとしてしまう。

母は黙って父の言動を見ているだけだ。


「晶……そろそろきちんとしたらどうだ?」

「き、きちんとってなに?まるで私がちゃんとしてないみたいじゃない」

「その通りだろう。学校から帰ったら部屋にこもってゲーム三昧。それも親の金でだ。

周りの人たちのように勉強なり課外活動なりに打ち込んだり出来ないのか?まあ、バレーボールのことは残念だったが……」

「───!」


次の瞬間。

私は立ち上がり、叫んでいた。


「わかった。それなら私バイトする。自分で携帯代払えば文句ないんでしょ!?」


……と、いうわけなのだ。


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