「好きだよ、まゆり」
「……なんスか?」
真由理(!)さんがやや怪訝な顔になる。
「あ、ごめんなさい。えーと、いい名前だな……と」
「名前……俺のスか?あ、もしかして『シュースタ』好きなんスか」
「へっ」
シュースタ……
思いもよらない単語に少しだけぽかんとなる。
だけどすぐに何のことか見当がついた。
「shooting☆star」という売り出し中の男性アイドルグループだ。
うちの学校でも人気で、好きなメンバーは誰だとかいう話をクラスでよく耳にする。
でも自慢じゃないけど全くわからない。
「いえ、私はあんまりアイドルとか興味なくて」
だって私にはゲームのまゆりがいるし。
だけどあんまり興味なしと態度に出すのも失礼か。
「あの、シュースタに真由理さんと同じ名前の人がいるんですか?」
「はあ、まあ。古市マユリっていうメンバーなんスけど。割とよく言われるんで」
なるほど。
まゆりって名前はまあまあ珍しいもんな。
「そうなんですね。今度チェックしてみようかな」
そんな社交辞令をいいながら、申し訳ないがやっぱり興味ない。
まゆりと同じ名前に全くときめきがないと言えば流石に嘘になるが、私が好きなのはアイドルではなく、ゲームの中のかわいい彼女だ。
「そっスか。じゃ、そろそろレジ入りましょうか」
「あ、はい。よろしくお願いします」
こうして。
私のバイト初日が始まった。
真由理(!)さんがやや怪訝な顔になる。
「あ、ごめんなさい。えーと、いい名前だな……と」
「名前……俺のスか?あ、もしかして『シュースタ』好きなんスか」
「へっ」
シュースタ……
思いもよらない単語に少しだけぽかんとなる。
だけどすぐに何のことか見当がついた。
「shooting☆star」という売り出し中の男性アイドルグループだ。
うちの学校でも人気で、好きなメンバーは誰だとかいう話をクラスでよく耳にする。
でも自慢じゃないけど全くわからない。
「いえ、私はあんまりアイドルとか興味なくて」
だって私にはゲームのまゆりがいるし。
だけどあんまり興味なしと態度に出すのも失礼か。
「あの、シュースタに真由理さんと同じ名前の人がいるんですか?」
「はあ、まあ。古市マユリっていうメンバーなんスけど。割とよく言われるんで」
なるほど。
まゆりって名前はまあまあ珍しいもんな。
「そうなんですね。今度チェックしてみようかな」
そんな社交辞令をいいながら、申し訳ないがやっぱり興味ない。
まゆりと同じ名前に全くときめきがないと言えば流石に嘘になるが、私が好きなのはアイドルではなく、ゲームの中のかわいい彼女だ。
「そっスか。じゃ、そろそろレジ入りましょうか」
「あ、はい。よろしくお願いします」
こうして。
私のバイト初日が始まった。