ずるい。

「そういえば、雫終電は?」

どんなに酔っても帰り道を絶対考えてくれる。

「後1時間くらいで終電かな。」

スマホの時計を覗いて答える。

「じゃあ、その2本くらい前のに乗れるように、後30分もしたら出よっか。」

「うん。ありがと。」

藤原さんは絶対私を終電に乗せない。

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