ずるい。

「けど、私は、それを当たり前にはしたくないんだよ。だから、ありがと。」

駅へ着くとホームは別々。

のはずなのだが、藤原さんは私が電車に乗るところまで見届けた。

私は乗り込んですぐの車両に座った。

藤原さんはそのままホームを歩いて行き、車窓からは見えなくなった。


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