Little Gang

「なんで・・・お前とサキを比較するんだ?
俺は、女って生き物を愛せない。
同じ境遇がなんだって言うんだ。
そんなものどうだっていい。


・・・これ以上、干渉してなんになる。
コイツはただの家政婦なのに。


ーーーコイツが他の男に触れられる姿を想像するだけで、どうしてこんなにイライラするんだ。
反吐が出る。
わけがわからねえ。
こんなにぶっ壊したくらい愛したのは初めてだ。
やっぱり俺・・・イカれたのか」

・・・・・・

酷く混乱しているシンさん。


『シンさん』


はっきりと名前を呼び、苦しげなシンさんの顔を覗き込む。


『恋人は上とか下とかない対等な関係であるべきだ。 奴隷じゃない。 ポチでもミケでもない』


俯いたままのシンさんの背中に触れると、シンさんは大きく身体を震わせた。


『煙草の火傷が痛む? シンさんはとても優しい心を持ってる・・・だからこそ、サキさんを何とかしてあげたいと思ってるのかな』


(`・ω・)ノ( ´д`*)なでなで。


『でも、温情欲しさにシンさんを利用するのは許せない。 間違ってることは間違ってると教えてあげるのも彼氏の役目だよ』


ゆっくり、シンさんの苦しみが和らぐように背中をさする。


『自分のために、生きてほしい』


シンさんは何もかも自分1人で背負ってしまおうとする人だ。

乱暴なのに放っておけなくて、私が幸せにしてあげる!って思う。

ごめん・・・シンさんの心を掻き乱して・・・心配しないで・・・いいよ?

私は酷いことされても大丈夫・・・だよ?

そう言いたいのに、そう伝えたいのに・・・涙ばっかりで言葉が出ない。

ごめんね?

シンさんに迷惑かけてる・・・。 心配かけてる・・・泣きやまなくちゃ・・・。

シンさんは急にオロオロした様子で心配そうに見てる。

泣いちゃダメなのに・・・。
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