Little Gang
やっと放課後。
今日も夜の散歩に行くんだ。
いつもの面子はいない、族は抜けたからね。
Roseliaがいる治安の悪い地域に比べたら、この町はまだ平和な地域に入るかな。
そもそも、絶対安全な場所なんかない。
どこにでも危険は潜んでるし、何かの拍子に自分が加害者になる瞬間だって・・・。
とにかく、他人事じゃないんだ。
アイジさんはその尊い犠牲・・・。
家庭の事情に巻き込まれた被害者。
1人でブラブラと公園までの道にある川沿いの道を見ながら歩く。
今はもう日が沈んでるけど、夕焼けに照らされた紅葉は燃えてるみたいに見えて、私のテンションを上げるには十分すぎることだった。
落ち葉を踏みしめる乾いた音。
秋って淋しいような、落ち着くような、不思議な季節だよね。
突然聞こえてきた不審な音。
悲鳴が聞こえる。
「ぎゃああッ!!」
嗚咽が聞こえる。
「ぐっ・・・、が・・・っぁあ!」
咆哮が聞こえる。
「っ、うああああ!!」
声のする公園の林の奥を見ると目の前には惨状が広がっていた。
どうやら不良がケンカしているらしい。
赤い・・・。
周囲に飛び散る赤い血。
カラフルな6匹の怪物。
また随分と派手に暴れてるな・・・。
そんなことを考えてた。