Little Gang
「それにしてもユリさん痩せすぎじゃない?」
ユウタママ・・・聞かないで・・・。
『お腹は空くんだけど・・・寝ても醒めても兄さんに抱かれるから、食欲より睡眠が勝っちゃうんだよね? 避妊はしてくれるから大丈夫だよ』
「じゃ・・・両親について教えて?」
『あ・・・うん。 みんな、ごめんね? 嫌いだから、兄さんと一緒に殺したんだ』
「親からも虐待受けてたのか?」
『ううん、興味がないだけ。 えっと望まれて生まれた子どもじゃないっていうか・・・』
これは、言いにくいッ。
でもよからぬ方に誤解されても困るし・・・言わなきゃ。
『私たち、母さんの愛人の子どもで・・・世界中のお偉いさんと13股くらいしてる遊び人っていうか・・・父さんもさ? 酒飲むと女癖が悪くなる浮気性だし・・・・私世界中に兄妹や親戚がたくさんいる大家族で、みんな将来有望な医者や社長だったり芸能人なわけ・・・』
「ユリさん、落ち着こうか? ちょっと整理しよう」
しどろもどろで意味をなさない私をユウタママが止めてくれた。
「えっと・・・望まれて生まれた子どもじゃないっていうのは何?」
『・・・避妊忘れて中国マフィアのボスとうっかりみたいな?』
「そうなの・・・世界中の兄妹って?」
『・・・国内に5人と海外に9人』
は・・・?
「スゴい人数になるよね? 親戚もいるし・・・海外飛び回ってる兄妹は? 挨拶したの?」
なんだか顔を引きつらせ始めたユウタママに聞かれるままに答えていく。
『画面の向こう側なら?』
「・・・そ、そう・・・最年長はいくつ?」
『20代後半くらいだっけ?』
はぁぁぁぁッ?
みんなの声が揃っちゃった・・・。
ちょうど休憩時間も終わったから、なんとかそれ以上の追求は免れた。