Little Gang


『ヒロトさん、そこ、落とし穴・・・って言った傍からはまってるしッ!! 暗いから足元に気をつけてね。 迷子対策に、手を繋ごうか?』


「ああ」


『それからユウタママに演技指導をお願いしたのはVIPルームに入れば分かるよ。 敵を欺くにはまず味方からっていうし頑張ってね?』


「本当にあの設定で大丈夫なの?」


西郷兄弟に攫われて父さんの復讐に利用するべく奴隷として扱われてる設定。


『単純バカだから騙されるよ? だからみんなには申し訳ないけどか弱い女の子を虐める悪役を演じてもらわなきゃ・・・。 ごめんね? かなりハードだよ?』


はいはいッ。

・・・ちょっと、慣れてきたかも。


『それと最後の仕上げで爆弾投下ね』


「ユリさん・・・その合図は?」


「700ヤード離れた場所から・・・中の様子なんて見えるのかよ・・・」


右目の特殊能力は教えてなかったね?


『右目の真実の眼は相手の心が読める他に・・・視力レベルを極限の2.0まで上げたり・・・あと・・・空間の透視とか?』


「俺らは合図を待ってればいいの?」


恐る恐る聞かれた。


『うんッ。 いちばん重要で大事な仕事だよ?』


「ユウタママお願いしますね・・・」


「巻き添い喰らいたくないし・・・」


「どんまい・・・健闘を祈る・・・」


みんなは南無三と合掌してて、その様子にユウタママは頭を抱えてた。


「それから? それから?」


『Roseliaを一網打尽にして、事後処理は公安の犬に任せてあるから』


「公安の犬って・・・誰だ?」


シンさんが恐る恐る聞いてきた。


『無神さん?』


「お前ッ。 無神さんに公安の犬って・・・」


「命の恩人だぞッ」


「無神様々ですよッ。 なんて口の利き方・・・」


「何様なわけ?」


次々と文句を言うみんな・・・。

さすがにコードネーム言えないから、偽名を名乗る無神さんを配慮したのにぃ・・・。

ヒロトさんは涼しい顔してる・・・。

無神さん愛されてるなぁ・・・。
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