何もかも「君」だから...
そこには体育館に向かって律儀に礼をする姿があった。
「最近目悪くてなんも見えない...」
近づいた隙に見ると
「...っえぇぇ!?男ぉぉぉぉ?!」
「え?聞いてなかったの?七春」
私の中ではいつの間にか可愛くてだけどスポーツのできるいかにもモテそうな完璧女子...みたいな妄想があったのに...!
やっぱり隕石...落ちてくれよー

私は本当に男子が嫌い。嫌。気持ち悪い。それと



怖い。

「じゃあサーブ練やめて集まって~」
「はぁーい」
パタパタと鳴る足音。
「今日から一緒に練習する石川優斗君です!」
「よろしくお願いします!」
うーわ。やっぱ無理。
こういうの1番無理。真面目で運動苦手でいかにもお母さんに入れさせられました...みたいな。
完璧女子...の方がいいに決まってる。
「練習始めましょうか!」
私以外が明るく返事をした。
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