君がいてくれるから私も光でいられる、そんな気がした。
心地よい声が走馬灯のように頭の中を巡る。

夢の中で声の人物が現れた。

「美葉!夏樹兄ちゃんだぞ!久しぶりだな。」

なつき...夏樹!!

「夏樹!」

私は、夢の中で夏樹の手を握った。

涙が出そうだ。あふれてくる。

ふっと心が軽くなったような気がする。

本当は思い切って抱きつきたいけれど

恥ずかしい。

夏樹の前で子供っぽくなってしまうのは

嫌だ。

だって、まだ子供だって思われたら嫌だから。

「そういえば、ここは私の夢の中だよね?どうし
ているの?」

夏樹は、ここを私の夢の中だと分かっている

ような雰囲気だった。
< 5 / 6 >

この作品をシェア

pagetop